一般財団法人石垣ROB療法研究所の開所式開催にあたって
         
     研究所理事長挨拶  石垣 邦彦 


                      平成25年2月24日
                              
         

ご紹介いただきました一般財団法人石垣ROB療法研究所理事長の石垣邦彦です。よろしくお願い申し上げます。
本日は皆さま大変ご多忙のところ、ご列席を賜り、まことにありがとうございます。
本日ここに石垣ROB療法研究所を開設するにあたりまして、ご挨拶を申し上げます。

 この研究所の誕生は、一重にみなさま方のご支援のお蔭です。ありがとうございます。
特に、これから記念講演をしていただく渥美和彦先生に、先ず感謝申し上げます。

 渥美先生はこのようにおっしゃいました。「研究所をつくり、ROB療法を世界に発信すべきだ」と。力強いお言葉をいただきましたのは昨年の秋でした。その後、設立発起人代表として終始私の背中を押しつづけて下さいました。
渥美先生、本当にありがとうございます。

 また、平成19年度の第27回日本医学会総会で、当時名古屋大学先端医工学部教授の生田幸士先生に、私が「健康体」という新たな考えをお話させていただきました。「健康体の特徴」である「上腹部の柔軟性」についてお話させていただいたところ、生田先生は「全く、工学的に理にかなっている。名古屋大学あげてその測定装置をつくらせてもらいましょう」とおっしゃっていただきました。

 それから6年、加藤大香士准教授を中心に測定装置とシステムができました。名古屋大学工学部・医学部の倫理審査も通り、今では着々とデータの蓄積と解析方法の確立に移っております。ありがとうございます。

 さらに、私の河内新聞における連載記事「現代医学のすばらしさをどう生かすか。現代医学の陥っている迷路からどうぬけだすか」を毎号・毎月6年間にわたって監修していただきました今村 洋二 関西医科大学枚方病院院長に感謝申し上げます。

 その連載過程の中から、今、みなさまのお手もとにある『石垣たまご理論について―その発想と展開』が生まれてきました。今村先生ありがとうございます。

 また、長年ご指導していただいております福島県立医科大学理事長兼学長の菊地 臣一先生、群馬大学総合外科教授の故伊藤 漸 先生、熊本大学名誉教授の安倍 紀一郎先生と、今までに数えきれないぐらいの諸先生のお力添え・学恩をいただきました。ここに、感謝申し上げます。

 さて、今の日本の現状は、みなさまご存知のように超高齢化・少子化社会であります。この時代の要請は、病気の治療はもちろん必要ですが、軸足は予防に移っております。特に「患者主体の慢性疾患の予防」が必要とされているのです。

 そのため、当研究所は「患者主体の慢性疾患の予防方法」の研究・確立・普及に向かって、さらに全身全霊を打ち込んで参りたいとおもいます。

 そのためには、従来の結果としての病気を中心に診る医療から、「健康体」を中心に診る医療への新たな転換が必要です。しかし、このことは、中世のキリスト教的価値観が完全に支配的であった時代に、天動説を地動説に変えるぐらいに困難な大事業です。まさに、コペルニクス的転換が必要です。

 その当時の権力者に捕えられたガリレオは、やむなく自説を変えました。 しかし、牢屋の中でつぶやいたそうです。それでも地球は動いている「ΥET,I T DOES MOVE」 と 。

 従来の病気を中心に診る医療から「健康体」を中心に診る医療への新たな転換が必要です。なぜならば、人類の未来にとっては必ず必要なことだからです。その詳しいところはお手もとの『石垣たまご理論−その発想と展開』をご参照いただきたいと思います。

 もちろん、この病気を中心に診る医療から、「健康体」を中心に診る医療への転換は一筋縄ではいきません。しかし、事実が、患者さんが良くなってゆかれる事実が解決の道を明らかに示してくれています。

 石垣ROB療法研究所は医療の分野から、「人は楽しむために生まれてきた」という理想を実現するためにさらに精進をかさねてゆきたいと思います。
みなさま方のご指導・ご支援をなにとぞお願い申し上げます。

 最後に、御列席の皆様方のますますのご健勝とご発展をこころから祈念いたしまして、私からの挨拶とさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。